【Webデザイナー】勉強だけで終わらせない!ポートフォリオから「仕事」につなげる考え方

Webデザインを勉強していると、
・デザインツールの使い方
・HTML/CSSの書き方
といった「勉強の仕方」についてはたくさん情報があります。でも本当に知りたいのは、きっとここですよね。
「この勉強を、どうやって“仕事”につなげればいいのか?」
この記事では、ポートフォリオと仕事の取り方に焦点をあてて、
・どんな作品を作ってポートフォリオに載せるべきか
・架空案件(カフェサイト、LPなど)でどう自分をアピールするか
・どのテイストがクライアントに求められやすいか
などを、初心者目線で整理していきます。
目次
どんな作品を作ってポートフォリオに載せるべきか!「枚数」よりも「バランス」と「説明」が大事
まず、初心者〜駆け出しなら、目標は「5〜8作品」くらいのポートフォリオで十分です。
ただし、ただ数があればいいわけではなく、
・サイトデザイン(PC+スマホ)
・LP(ランディングページ)
・バナー、ヘッダーなどの小さな制作物
・UIパーツ(フォーム、ボタン、ナビゲーションなど)
といった バリエーションを見せられる構成が理想です。
また、最低1つは「ちゃんとしたケーススタディ」を作っておきましょう。
全部を細かく書く必要はありませんが、少なくとも1〜2作品は以下のような「ケーススタディ形式」にしておくと強いです。
・クライアント(想定可):誰のどんなサービスか
・課題:どんな悩み、課題を解決したいのか
・ターゲット:誰に届けるデザインか
・コンセプト:どんな方向性、世界観にしたのか
・工夫した点:レイアウト、導線、色、UIの工夫など
・制作範囲:デザインのみ/コーディングまで etc.
デザインの見た目だけでなく、「考えて作っている」ことを伝えられると、一気に“仕事寄り”のポートフォリオになります。
架空案件でどう自分をアピールするか
実案件がまだ少ないうちは、 架空案件が主役 になります。
ここでのポイントは、「ただの作品」ではなく「自分の強みを伝える材料」にすることです。
例①:架空のカフェサイト
【題材】駅近の小さなカフェ。ターゲットは 20〜30代女性、仕事帰りや休日に立ち寄る人。
【アピールできるポイント例】
・写真を大きく見せて“雰囲気”を感じてもらえるトップページ構成
・初めての人でも迷わず「メニュー」「アクセス」にたどり着けるナビゲーション
・スマホで見たときに、片手でも予約ボタンを押しやすい配置
「雰囲気だけでなく、きちんと“集客”を意識したデザインができます」という訴求につながります。
例②:オンライン講座のLP(ランディングページ)
【題材】「未経験から3か月でWeb制作を学べるオンライン講座」
【アピールできるポイント例】
・ファーストビューで「誰の」「どんな悩み」を解決する講座なのかを一瞬で伝えるコピー
・申込に向けて、「共感 → 信頼 → 実績 → 申込ボタン」という流れをデザインで作っていること
・スクロールが長くても、「今どこにいるか」が分かるようなセクション構成と見出し
「マーケティングや成約を意識したLPが作れます」という訴求になります。
架空案件でも、「リアルな設定」が命
・実在しそうな屋号、サービス名
・現実にいそうなターゲット像(年齢、ライフスタイル)
・そのターゲットが抱えていそうな悩み、ニーズ
などをできるだけ具体的に設定すると、説得力が一気に増します。
どのテイストがクライアントに求められやすいか
デザインのテイストは無限にありますが、「仕事につなげる」ことを優先するなら、まずは以下の2軸を意識すると良いです。
① タイムレス(流行に左右されにくい)
・シンプルな配色(2〜3色+アクセント1色)
・過度な装飾を避けた、落ち着いたレイアウト
・読みやすいベーシックなフォント
タイムレスなデザインは、
・コーポレートサイト
・士業(税理士・社労士・弁護士など)
・医療、クリニック関連
など、安定したニーズのある業種で好まれます。
② ミニマル(情報を整理して見せる)
ミニマルデザインは「情報を削る」ことではなく、「優先順位をつけて、見せる情報を絞る」ことです。
・余白を多めにとる
・要素(色・フォント・装飾)の種類を絞る
・1画面内で伝えるメッセージを1つに絞る
こうしたミニマルさは、
・LP
・サービスサイト
・スタートアップ、IT系のサイト
などで特に好まれやすいテイストです。
まずは「タイムレス × ミニマル」をベースに
派手なグラデーションや個性的なレイアウトも面白いのですが、最初のポートフォリオでは、「タイムレス × ミニマル」をきれいに作れることを優先した方がクライアントからの信頼を得やすくなります。
そのうえで、1〜2作品だけ、自分の好きな世界観(ポップ、手書き風、ダーク、ネオン系など)を全開にしたものを入れると、「基礎がしっかりしていて、遊び心もある人」という印象を持ってもらいやすくなります。
ポートフォリオを「仕事の入口」にする具体的なステップ
ポートフォリオは作っただけでは仕事になりません。どこに見せ、どう動くかが重要です。
ステップ1:ポートフォリオの「狙う相手」を決める
・個人事業主や小さなお店向けなのか
・制作会社から外注をもらいたいのか
・企業内のWeb担当として雇われたいのか
によって、見せるべき作品が変わります。
例:
・飲食、スクールなど小さな店舗をターゲットとする場合 → カフェサイト、サロンLP、教室サイトなど
・制作会社をターゲットとする場合 → コーポレートサイト風、LP、UIパーツ集、コーディングのソースコードなど
ステップ2:プロフィールと「できること」を明確に書く
・何ができるのか(デザインのみ/コーディングも/LPも可、など)
・使用ツール(Figma、Photoshop、VSCode、WordPressなど)
・得意、好きなジャンル(例:落ち着いた雰囲気のコーポレートサイト、女性向けサービス etc.)
などを端的に書いておくと、クライアント側が「どの仕事をお願いできそうか」をイメージしやすくなります。
ステップ3:行動導線を作る
ポートフォリオ上に、必ず以下のどれかを用意しておきます。
・お問い合わせフォーム
・メールアドレス
・SNS(X、Instagram、note など)
「見て終わり」ではなく、「ここから連絡できるんだ」と一瞬で分かる導線を作ることが大事です。
ステップ4:小さくても“実績”を作る
・友人、知人のお店や活動のサイトを作る
・自分のブログやサービスのサイトを本気で作る
・SNSアイコンやバナー制作を安価〜無償で受けてみる(条件は慎重に)
など、現実の誰かのために作ったものが1つでもあると、ポートフォリオの説得力が大きく変わります。
まとめ:学び方だけでなく、「仕事への道筋」を意識する
Webデザイナーを目指す人の多くは、「勉強の仕方」だけでなく、「どうやって仕事に結びつけるか」に強い関心を持っています。
そのために、まずは・・・。
1. 5〜8作品を目標に、「バランスの良い」ポートフォリオを作る
2. 架空案件を使って、「ターゲット」「課題」「工夫」をセットで伝える
3. タイムレス × ミニマルなテイストをベースに、安定したニーズに応えられることを示す
4. ポートフォリオの「狙う相手」を決めて、プロフィール・導線・実績づくりまで意識する
このあたりを押さえておくと、「勉強中の人」から「仕事を頼める人」への一歩を踏み出せます。

